(第3回)きのこマイスター・コラム

第3回 「マイコファジスト」提唱者の河内進策先生(宮崎大学名誉教授)

「マイコファジスト」の最初の提唱者である宮崎大学名
左:河内進策 宮崎大学名誉教授(農学博士)
左:河内進策 宮崎大学名誉教授(農学博士)
誉教授河内進策先生に会いに行ってきました。
河内先生にはキノコ関係の書籍を読み漁っていた際
に、「マイコファジスト」=「菌食主義者」について提唱
されているのを拝読して以来、一度お会いして直接話
をお伺いしたいとかねてより考えていました。
これから「マイコファジスト」という言葉を普及させていく上で、提唱者である河内先生から「マイコファジスト」の
定義や「マイコファジスト」というライフスタイルを実践する事で期待される機能性、また注意点などを直接伺う
事は重要な意味を持つものであり、何より河内先生はキノコに関する大先輩でありパイオニア、師的な存在で
もあります。
 
 河内先生は宮崎大学で農学部長を務められ、長きにわたってキノコの研究に携わってこられました。キノコ
に代表される菌界の存在がいかに私達の生活の中で重要かという事を、大学の講義を通して若い研究者達に
教育されてきています。
 
 生物の分類法に「ホイッタカーの5界説」というものがあります。そこでは、きのこ等の“菌”は植物にも動物に
も属さない性質を持つものとして、菌界という独自の分類を与えられています。菌界という存在は、枯れた植物
や動物の死骸等の有機物を無機物に分解するという食物連鎖の重要な役割を担っています。この菌類の働き
なくしては地球上の食物連鎖は成立しない重要なファクターなのですが、現在の高校の生物の授業では、菌界
というものが存在するという紹介程度に留まっていることを残念に思われていました。
 
 菌類の性質を正しく教育、理解されずに現代の食品業界が成り立ってしまった事で、キノコが体に与える機能
性などへの理解も遅れてしまい、ようやく認知されはじめてきたのもごく最近の事となってしまっています。また
正しく理解されずに拡大解釈されたものが過度な期待を生み、安易に製造された内容の定かでない健康食品と
なって市場に出回ってしまっている事。清潔な状態に過敏になるあまり、菌を毛嫌いする風潮が定着し、良い悪
いはあるとしても除菌、殺菌とすべての菌を殺してしまう事を良しとしてしまっている間違った文化が根づいてし
まい、菌に対して体が抵抗力を持つ機会が失われてしまい、簡単に病原菌が蔓延しやすくなってしまっていると
河内先生は警鐘を鳴らしておられます。
このような状態を河内先生は「人間が養殖化されている」と言って危惧しておられました。

 今回、紹介した文章はお話しいただいた内容のごく一部ですが、今後、私のマイコファジスト普及活動の中で
更に河内先生のお話や資料などを紹介してまいりたいと思います。
どうぞご期待下さい。

2009年5月29日

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